鏡餅とお年玉の深い関係

なぜ、お正月に鏡餅を飾るのでしょう。

鏡餅という名前やその丸い形には意味があり、実はお年玉とも深い関係があるのです。


なぜ、鏡餅を飾るの?

日本には稲作文化があり、米を主食としてきました。
この大切な米=稲には「稲魂」や「穀霊」が宿っていて、稲からとれる米は人々の生命力を高める神聖なものと考えられてきました。その米をついてできる餅や、醸造されてできる酒はとりわけその力が強いとされ、祝いごとや祭りの日には餅や酒を神様に供えたり、食べたり飲んだりするようになりました。

鏡餅はもちろん、餅でつくられています。

元旦には「年神様(としがみさま)」という新年の神様が、各家庭にやってくるとされています。やってきた年神様は家のどこにいらっしゃるのでしょう?

実は鏡餅なのです。鏡餅は年神様の依り代(よりしろ)です。

鏡餅はどうして丸い?

古来、鏡は太陽を象徴するご神体とされており、ご神体としての鏡をお餅であらわしたものが鏡餅です。鏡餅の丸い形も、鏡餅というネーミングも、昔の鏡「銅鏡」に見立てて作られたためといわれています。

餅を大小2つ重ねるのは、月と太陽、陰と陽を表しているといわれています。

鏡餅の飾り方は?
鏡餅の飾り方は、地域や家庭によっても違いがありますが、丸い餅を二つ重ねるのは基本。

一般的には、三方(さんぽう)と呼ばれるお供え用の器に白い奉書紙、または四方紅(しほうべに)という四方が紅く彩られた和紙を敷き、紙垂(しで)、裏白(うらじろ)、譲り葉(ゆずりは)の上に鏡餅をのせ、昆布(こんぶ)、橙(だいだい)などを飾ります。

パックで売っている鏡餅にもこのような飾りがついているものが多いですね。


鏡餅を飾る場所は?

年神様は鏡餅をお供えした場所に来て依りついてくださいますので、いくつお供えしてもかまいません。

まずメインの鏡餅を床の間へ、小さめのものを神棚や仏壇にお供えします。床の間がない場合には、リビングのように家族が集まる場所に飾りますが、テレビの上のような騒がしい場所や、見下すような低い場所は避けましょう。

そのほかにも、台所、書斎、子ども部屋など、年神様に来ていただきたい大事な場所にお供えしましょう。

供える方角は、その年の恵方、または南向き、または東向きがよいといわれています。


鏡餅を飾るタイミングは?
昔は、多くの家で餅つきをしましたが、29日に餅をつくのを苦餅(苦持ち)、二重苦に通じるとして、また12月31日につくのを一夜餅といって嫌いました。

鏡餅を飾る日も、12月29日と31日を避ける習わしがあります。31日は葬儀と同じ一夜飾りに通じて縁起が悪いからです。従って、12月28日までに飾るか、遅くとも30日に飾りつけるとよいといわれています。

地域によっては、29を「ふく」と読み、29日に餅つきをして福餅と呼んだり、福を呼ぶよう29日に飾ったりするところもあります。

そして、1月11日の鏡開きで、お供えしていた鏡餅を下げて食べます。松の内が15日までという地域では、15日に鏡開きをする場合もあります。鏡餅は、供えたものを食べることに意義があるので、必ず食べることが大切。お雑煮やおしるこなどにしておいしくいただきましょう。


年神様がくださるものは…

お正月にやってきた年神様が私たちにくださるものは、新しい年の幸福や恵み、そして新年の「魂」とされています。「魂ってなに?」と思うかもしれませんが、「魂」とは生きる力や気力、これから始まる1年を頑張っていく力のようなものでしょう。

この年神様から授かる新年の魂を「年魂(としだま)」といいました。

今は誕生日がくるとひとつ年を取りますが、かつてはお正月に年神様から「年魂」をもらってみんなひとつ年をとりました。

これが「数え年」という年齢の数え方で、生まれたときには魂があるから1歳で、新年を迎えるたびにみんな一斉に年をとります。



本当のお年玉とは

では、どうやって「年魂」をいただいたのでしょうか。それは、年神様に供えた餅玉(丸餅)を家長が家族に「御年魂」「御年玉」として分け与え、それを食べることでいただきました。実はこれが「お年玉」のルーツなのです。この餅を食べるための料理がお雑煮です。ですから、お雑煮には必ず餅が入っていて、お雑煮を食べることで、また1年、元気に過ごしていけるようにと願うのです。

お年玉を楽しみにしている子どもたちに、「お餅がお年玉」などと言ったら大変なことになりそうですが、まずは大人がお年玉の本来の意味を知り、子どもたちにも伝えていきたいものです。

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